相次相続控除

安藤税理士法人の土屋です。今回は「相次相続控除」についてお話しします。

相続は精神的にも金銭的にも負担の掛かるものですが、身近な肉親が立て続けに亡くなるという話は珍しくありません。例えば、父親が亡くなった後、数年のうちに今度は母親が亡くなったという場合、短期間に2度の相続が発生することになります。このように相次いで相続が発生することを「相次相続」といいます。

1回目の相続時に父親の財産を母親が相続し相続税を支払い、4年後2回目の相続時に母親の財産を子が相続するとします。この場合、4年という短い期間では、1回目の相続財産が丸々残っている可能性もあります。すると、たった4年のうちに同じ財産に対し2度も相続税が課せられることになってしまいます。

それでは相続人の負担が大きすぎるということで、このような二重の税負担を回避するための制度が「相次相続控除」です。この制度では「相続財産に対し、1回目の相続で課された相続税より【1回目から2回目までの経過年数×10%】を逓減した金額」を相次相続控除額として、2回目の相続に課される相続税より控除できます。

また相次相続控除を適用するには以下3つの要件に該当する必要があります。

  • 相続人であること
  • 今回の相続発生前10年以内に発生した相続により被相続人が財産を取得していること
  • 前回の相続で被相続人に相続税が課されていること

前述の例では、子は母親の相続人であり、母親は4年前の相続で財産を取得しており、その際に母親は相続税を支払っているので、子が相次相続控除を適用できることがわかります。

仮に母親が1回目の相続時に8000万円受け取り500万円の相続税を納めており、2回目の相続発生時の財産6000万円を全て子が相続する場合、

500万円×(6000万円/8000万円-500万円)×(10年-4年)×10%=240万円

つまり、2回目の相続で子が支払う相続税から240万円差し引くことができます。

この特例は申請して初めて適用できる制度ですので、該当する可能性がある場合は、忘れずに申請を行ってください。

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